こんにちは。カウチです。@couch_blog
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- 製造業の法人営業職に就いて間もない方
- これから製造業の法人営業にチャレンジしようと考えている方
- 同業界、同業種で転職したけど、転職自体が初めてで自分の中で最初の取り組みが体系化出来ていない方
そんな方々に、知っておくと仕事が進めやすいですよ!という内容を書きます。
「既存お客様の担当を任されたは良いけども、何をしたら良いのか分からない。。」
「今まで製造業の法人営業をやってきて、同業種の異なる製品会社へ転職は果たせた。だけど、何からやって良いものか、自分の中で体系化されていなくて不安だ。」
こんな悩みを持っている方に、是非参考して欲しいです。
製造業にお勤めの方に必見ですよ!
まずは結論から。
・誰に対して売っているのか
・何を売っているのか、何に使われているのか
・どんなトラブルが発生していたか(トラブっていたか)
・年間販売金額と利益、5年分の推移
かなり基本的な事の様に思われるかもしれません。
しかし、慣れない新しい環境に行くと、緊張したり気負ったりする為か、
いつも出来ている事が出来なかったり、基本が疎かになったまま時が経ってしまう事があります。
なので、中堅の方にも是非振り返ってみて欲しいです。
目次
◆誰に対して売っているのか
まずは、自分が担当するユーザーの事を知りましょう。
- 何社担当するのか。
- 担当する各会社は何をしている会社なのか。
- 窓口となる方の名前、部署はどこか。
何社担当するのか
担当社数について、数字で見える化は重要です。
後々「担当社数が少ないからこそ、担当している顧客に注力しよう」となるかもしれないし、「そもそも担当社数が少ない。見込み客を増やす為にド新規営業を増やそう」となるかもしれません。
はたまた、「これだけのユーザーがいる。全ては抱え切れないからチームで分けよう」になるかもしれないし、「まだまだ担当者すら分からないユーザーがいるな。訪問計画を立てよう」かもしれないし、「この数は無理だ。申し訳ないがこのユーザーは優先順位を下げよう。」となるかもしれないし。
数の把握は、戦術を立てる一つのキッカケになり得ます。
数値化できないものは改善出来ないのですからね。
是非把握して欲しいです。
また、余談になりますが、自分が退職する際や異動となった場合に、資料として残しておくとスムーズに引き継ぎ出来ます。
※引き継ぎすることなんか考えてない、後任なんか知らん!という人もいるかもしれません。
ただ、私個人的に製造業の会社勤め営業マンは「免許皆伝」出来て、初めて一流です。この辺のことは別記事で詳しく書きます。)
余談ですが、私は社会人3年目くらいの時に、先輩からの引き継ぎがあまりにもお粗末だったが為に、怒り散らした事があります。。情けない。この辺も別記事で書いていきます。
担当する各会社は何をしている会社なのか。
これも重要です。
具体的には、その会社の売上金額、業界内の位置づけ、どんな製品を作っているのか
をホームページや展示会、ウェビナーで見て下さい。
これが把握出来ると、商談時に販売イメージが湧きやすいのと、お客様が「自分の会社の事を知ってくれているのだな」と安心してくれて、新規開発案件の話をポロッと言ってくれたりします。
また、別の案件に繋がったり、社内情報を話してくれるケースもあります。
例えばニュースリリースで新製品が出た場合、「新製品出ましたよね」⇒「そうそう!この新製品を開発・販売したんだよ!」⇒「当社の製品は使用出来そうですか?」⇒「この製品にはマッチしないね。だけど今別シリーズを開発中で、御社の製品がマッチするかも」という流れで商談に繋がるケースがあります。
別の例だと、決算書で右肩下がりだった場合、「弊社も苦戦している状況ですが、この業界も結構辛い状況の様ですね」⇒「そうなんだよね。うちも厳しい。そういう状況だから、人員削減とかの情報もあるし。。サプライヤーに対して値下げ交渉もゴリゴリやっていくみたいですよ。。」と、価格交渉があり得るという情報を事前に聞けただけで、早期からストーリーを考える事が出来た。なんて例もあります。
上記の様に「情報」が引き出しやすくなりますので、お客様の事は知っておきましょう。
ここで、大手ユーザーだとインターネットである程度調べられますが、会社情報をネット検索しても情報が出てこないケースがあります。(会社名と住所しか出てこないお客様は、いっぱい存在します。)
なので、最低でもその会社が扱う製品業界の事はさらっと確認しておきましょう。具体的には、その業界トップシェアの会社のホームページから、IR等で販売傾向を把握してください。(業界的に上がり傾向なのか、下がり傾向なのか。)
そして、「情報が分からないユーザー」というのも、事実として把握しておいてください。
窓口となる方の名前、部署はどこか。
お金の話はこの部署。設計の話はこの部署。開発の話はこの部署。会社により様々あります。
この辺は、最低限把握出来れば良いです。相手の異動もあり得ますから、訪問・商談などで徐々に広げていきましょう。
引き継ぎが無い時もあります。
そういう場合は、過去資料を漁ったり、社内を聞いて周りに知っている人がいないか聞きまくりましょう。それでも出てこない場合は、お客様に直接聞きましょう。
◆何を売っているか、何に使われているのか
次に、自社製品の何を売っているのか、何に使われているかを把握しましょう。
これを把握していないと、そもそもどんなユーザーなのかも分からないし、商談の場で話が出来ません。
何を売っているか
会社にも依りますが、
・標準品(カタログ品orユーザーを限定せず幅広く販売しているもの)
・特定ユーザー向けに開発した製品(販売先が限られているもの)
大きく分けてこの二つがあるはずです。ほとんど特定ユーザー向け製品という会社も当然あると思いますが、まずは1ユーザーに対して、何種類の製品を販売しているか把握しましょう。
何故これを把握するかというと、すごく当たり前なのですが、これも「どんなお客様なのか」を知る為です。
例えば、自社製品の売れている製品を把握する事で、「そもそも何故売れているのだろう」
と考える事が出来ますし、「売れていない製品は、何故このお客様には売れていないのだろう?」だとか、「この製品は昔売れていたいたのに、何故今は売れていないのだろう?」とか、疑問を持てる様になります。=お客様を知る事そのものです。
把握の仕方ですが、大手であればSFA(営業支援ツール)で各顧客の販売実績が見れたりします。
ただ、中小企業だと中々そういうツールがなかったりするのが現状です。
そんな時私だったら、出荷実績や売上伝票、過去の売上表、製品図面から、地道に製品名をExcel表に打ち込んでいきます。
※この方法は、時間が掛かります。そして「なんで俺がこんなことやらなきゃならんのだ」と感じる事が多々ありますが、この辺の話は別記事で書きます。
何に使われているか
次に、自社製品がお客様のどの製品に(またはどの設備に)、1台辺り何個使われているかを把握します。
過去の議事録で確認したり、前任者に聞ければ一番ベストです。
が、この辺は自分で調べるorお客様に聞いた方が、身になります。
これがどの製品に、何個使われているか把握出来ると、例えば受注数が増減があった時、
「顧客のこの製品が売れているから、受注が増えているんだな」となります。
そして、「何でこの製品が売れているのだろう」と考える事が出来る様になります。
それが考えられる様になると更に、「そうかこの業界向けに受注が増えているんだな。そうなると、他の製品にも波及しそうだな。だとするとうちの製品では、あれが横展開できるかも」など、様々な仮説を立てる事が出来ます。
◆どんなトラブルが発生しているか(トラブっていたか)、現在進行形の案件
基本的にトラブルは、信頼を獲得する大チャンスです。
トラブルの発生原因には、改善のヒントがたくさん詰まってます。ひとつひとつ解決していけば、トラブルシューターとしても活躍出来ますし、営業マンとして飛躍出来ます。
私個人的には、営業マン・プレイヤーとして売上・利益を伸ばす事よりも、トラブルシューティング力を磨いた方が、結果成長できるとさえ思ってます。
なので、その準備としてどんなトラブルが発生しているか(いたか)は、過去の資料や周囲に聞いて事前に把握しておきましょう。
前任の対応の悪さによるクレーム
前任の対応の悪さでクレームが発生していたのであれば、あなたが担当となる事で解消出来ます。
窓口となるユーザー担当者と、最初は仕事がしにくいかもしれませんが、むしろ大チャンスです。誠実に・素直に対応していきましょう。
私は、前任がお粗末な対応をしているケースが結構あって、慣れない頃はやりにくくて仕方がなかったです。「なんで尻拭いせなアカンねん」と思ってました。
ですが、「これってむしろ自分の対応が良ければ、認めてくれるんでね?」と考え、誠実で素直な対応を心がけた結果、信頼を獲得出来たケースがありました。
製品上のトラブル
製品上のトラブルも知っておきたいです。
製品上のトラブルは、改善のヒントが盛り沢山&商機にもなり得る、大変素敵なイベントです。
なので、どういうトラブルがあったのか(不具合の内容、原因、解決策)、今現状どういうフェーズなのかは把握しておきましょう。
◆年間販売金額と利益、5年分の推移
担当ユーザーの年間販売額、利益や推移は把握しておきましょう。
これが把握出来ると、会社として(あるいはチームとして)、そのユーザーの立ち位置や重要さを測る事が出来ます。
会社にとってのユーザーの位置付けが分かれば、どの程度時間と資源を掛けるか判断する為の材料に出来ます。
また、推移を見れば、何故上がったのか、何故下がったのかを疑問に思うきっかけにする事が出来ます。
◆まとめ
何が言いたいかというと、事前準備が大事なんだという事です。
時間を掛け過ぎてしまうと、行動量が減ってしまう懸念がありますが、
まずは今回挙げた4点を事前に把握して、営業活動の糧にしましょう!
・誰に対して売っているのか
・何を売っているのか、何に使われているのか
・どんなトラブルが発生していたか(トラブっていたか)
・年間販売金額と利益、5年分の推移
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